2015年9月18日金曜日

EMPA-REG OUTCOME研究:SGLT2阻害剤による心血管死抑制効果

広く使われる、現代の糖尿病薬としては初めてではないかと思われるニュースと報道

すでにメーカーよりプレスリリースされていた
EMPA-REG OUTCOME:SGLT2による重大心血管アウトカム改善効果 2015/8/24




Empagliflozin, Cardiovascular Outcomes, and Mortality in Type 2 Diabetes
Bernard Zinman, et. a.
for the EMPA-REG OUTCOME Investigators
N. Engl. J. Med. September 17, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1504720


Empagliflozin10mgもしくは25mgとプラシーボ1日1回

プライマリアウトカムは、心血管原因死亡・非致死性心筋梗塞・非致死性卒中組み合わせ


7020名の患者治療、観察期間中央値3.1年間

プライマリアウトカムは
Empagliflozin群 490/4687
プラシーボ群 282/2333
ハザード比 0.86;95.02%信頼区間 0.74〜0.99;p=0.04;優越性


心筋梗塞・卒中では群間差有意でないが・・・
心血管原因死亡率低下:3.7% vs 5.9% ; Relative Risk Reduction:RRR 38%
心不全入院減少:2.7% vs 4.1% ; RRR 35%
全原因死亡減少:5.7% vs 8.3% ; RRR 32%


セカンダリアウトカム(プライマリアウトカム+不安定狭心症入院)は有意でない


Empagliflozin群は性器感染増加みとめるも、他の副事象イベントすくない





糖化ヘモグロビンは、Empagliflozin群で 7.81%、 プラシーボ群で8.16%で、多くは目標値に到達してない。 多国トライアルでベースラインの糖尿病治療や心血管疾患治療などにばらつきがある。






VADT試験、ACCORDでも短期でむしろ増加だったがその後10年ほどで改善した
3年間程度で心血管疾患イベント改善というのはあまりに衝撃的!
 

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