2014年12月29日月曜日

心臓病学会期間中、教育病院では高リスク患者の30日間死亡率低下という現象

医学会に数千名レベルの医師達が毎年参加。 病院医師スタッフ状況や構成に大きな影響をあたえていることは確か。これが、患者のアウトカムや治療に影響をあたえているかどうか、懸念を含め調査した報告



Mortality and Treatment Patterns Among Patients Hospitalized With Acute Cardiovascular Conditions During Dates of National Cardiology Meetings
Anupam B. Jena, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 22, 2014. doi:10.1001/jamainternmed.2014.6781


主要アウトカム:30日死亡率、医療行為施行率、変化、入院期間

結果:患者特性は、学会期間中と学会期間外で同等。
教育病院にて、学会期間中の対非期間中比較、補正30日死亡率は、心不全や心停止といった高リスク群で低い  (心不全, 17.5% [95% CI, 13.7%-21.2%] vs 24.8% [95% CI, 22.9%-26.6%]; P <  0.001; 心停止, 59.1% [95% CI, 51.4%-66.8%] vs 69.4% [95% CI, 66.2%-72.6%]; P =  0.01)


教育病院での高リスク心筋梗塞補正死亡率は、学会期間中と期間外で同等  (39.2% [95% CI, 31.8%-46.6%] vs 38.5% [95% CI, 35.0%-42.0%]; P = .86)

しかし、補正PCI施行率は学会期間中少ない (20.8% vs 28.2%; P = 0 .02)

教育病院での低リスク患者では、死亡率、医療施行に関して、差認めず。非教育病院では、高リスク、低リスク患者とも差認めず

感度分析にて、心臓死亡率は、腫瘍型、消化器系、整形外科系学会会合期間中での影響認めず、胃腸出血・股部骨折死亡率の影響も心臓学会期間中の入院に影響認めず



結論・知見 心不全・心停止による入院といった高リスク患者では、教育病院において、米国国内心臓学会期間中の入院時、30日間死亡率低下する。
教育病院急性心筋梗塞高リスク患者は学会期間中、PCI施行確率少なく、そのことで死亡率へ影響もない。



こういった報告をみると、医者って何やってるんだと思う。


待機的処置だけでなく、非待機的救急状態においても、医者が居ない方が予後がよいというアイロニー



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