2013年11月6日水曜日

【男性更年期・ホルモン補充を煽る愚劣な人々への警告】テストステロン補充療法:死亡率・心筋梗塞・卒中への影響

世の中には、正常範囲から逸脱したらそれを補正すれば元通り・・・などという安直な考えをもつ人が多いが、事に、内分泌系は複雑なフィードバックシステムやネットワークシステムを含有することを承知してるくせに・・・単に補充すれば良いという安直すぎる誤った考え方。

「男性更年期」などと命名し、性腺機能低下症というラベリングの元、テストステロン商品の広告キャンペーンがなされてるが、その潜在的危険性には触れないことがおおい。

睡眠呼吸障害悪化、前立腺癌リスク増悪示唆されてきた。

既存冠動脈疾患評価が充分なされたケースにおいて、テストステロン補充により、死亡率・心筋梗塞・卒中の副事象アウトカムリスク増加が示された


Association of Testosterone Therapy With Mortality, Myocardial Infarction, and Stroke in Men With Low Testosterone Levels
Rebecca Vigen, et. al.
JAMA. 2013;310(17):1829-1836. doi:10.1001/jama.2013.280386.
低テストステロン(< 300 ng/dL)男性へのホルモン補充療法
2005−2011年、在郷軍人システムでの後顧的検討


プライマリアウトカムは、全死亡率、心筋梗塞、虚血性卒中


低テストステロン血症(総テストステロン <300 br="" ml="" nbsp="" ng="">
アウトカムイベント 1710のうち、死亡 748名、 心筋梗塞 443、卒中 519


テストステロン無治療 7486名のうち、死亡 681名、 心筋梗塞 420、 卒中 486
テストステロン治療1223名のうち、死亡 67名、 心筋梗塞 23、卒中 33


絶対的イベント発生率は、無治療 19.9% vs テストステロン治療 25.7%
(冠動脈造影後3年時点絶対的リスク差 5.8% [95% CI, -1.4% to 13.1%]) 


冠動脈疾患存在補正Cox比例ハザードモデルで、テストステロン治療使用は、時間変数共役要素使用にて、副事象アウトカムリスク増加と関連
 (ハザード比, 1.29; 95% CI, 1.04 to 1.58)



既存冠動脈疾患有無に関して、テストステロン治療のeffect sizeに有意差認めず   (test for interaction, P = .41).

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