2013年9月18日水曜日

【軽薄概念・ミスリーディング行為】ロコモ:運動療法介入エビデンス乏しい、 そもそも運動制限を生じる原因は整形外科疾患だけじゃない

この論文読んだときに、【ロコモ】の宣伝に使われるのではないかとの危惧を最初に覚えた。

整形外科系の医師を主体に高齢者の運動器機能障害を病名化しようとする動きがある。とくに、NHKが露骨にその動きに呼応しているようで気色悪い。高齢に伴う運動機能障害は決して筋骨格だけの問題ではなく、特定分野医療だけの問題ではない。メンタルな問題、視覚・平衡機能、中枢神経・末梢神経系を含む神経感覚系、内分泌・外分泌系、消化吸収系、腎機能、心肺機能系など多システムの問題である。特定の医療分野の医師たちが、十分な根拠無く、診断名を仕立て上げ、巨大メディアが後押ししている現状を懸念する。整形外科関連学会の推奨するそれは、質の低い運動器機能回復システムが量的に膨大な日本の医療制度への批判無く、むしろそれを広げようとする動きである。厚労省役人も関与した、かつて跋扈した、パテント利益を具有した【パワーリハビリテーション】商売の模造としかおもえない、この軽薄な動き。



以下のごとく、高齢者の運動機能障害のリスク要素は、運動器系だけでなく、加齢そのもの、多システムから来る低運動という現象、肥満、筋力低下、平衡機能の問題、代謝系疾患の問題でもある。

運動指導などは否定しないし、良いことだが、【ロコモ】という特定の業界団体だけが関与する疾患名を流布することは大問題だと思う。このままでは、特定の業界団体利益にしかつながらず、国民の健康全体をまもることにはならないと思う。


Mobility Limitation in the Older Patient
A Clinical Review
Cynthia J. Brown, et. al.
JAMA. 2013;310(11):1168-1177. doi:10.1001/jama.2013.276566. 


運動機能障害の多頻度リスク要素は、加齢、低運動性、肥満、筋肉強度、バランス障害、糖尿病・関節疾患のような慢性疾患である。
日常において、運動性評価に関して、いくつかのツールが存在する。

理学療法師が運動制限の評価を行い、デバイスによる治療、機能改善介入が行われるなら、理学療法への参照が適切。

運動機能改善目的の治療的運動効果を支持する研究は、ほとんど存在しない。

一応、運動制限を生じる筋力低下・平衡機能障害疾患の改善のための、レジスタンス・バランス運動を支持する強いエビデンスは存在する。

患者の身体環境やその運動デバイス使用適応能力を評価することが大事
(テレビなどを利用して一律な運動を強要するなんざ・・・悪事そのもの)


運動機能低下というのは、生命予後だけじゃなく、質に関わる大事な健康上の問題である。だからこそ、特定の疾患の問題にしてはいけないし、特定の団体の利益誘導のためだけにあってはならない。

低レベルの運動リハビリテーションに関し、その敷居をかなり低くした業界団体は、エビデンス構築をおざなりにして、宣伝・広報だけを先行する。荷担する公共放送事業。


整形外科関係の医師たちは、恥も外聞も、捨てて、「ロコモ」暴走するなんらかの理由でもあるのだろうか?

e.g.
 「記事の中身はロコモと関係ない腰痛の内容なのにあえてロコモティブシンドロームと表題化」する愚
2012. 12. 28
日経メディカル2012年12月号特別編集版「ロコモティブシンドロームと骨折予防」【診療アップデート】転載
腰痛の診断と治療―新しい診療ガイドラインから
白土 修(福島県立医科大学会津医療センター準備室整形外科教授)

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