2013年4月4日木曜日

正常骨密度なら15年以上DXA検査しなくてよい ・・・ これへの反論


検診:骨密度検査の適正間隔 正常・軽度低下なら15年以上でOK
初回骨粗鬆症スクリーニングで、骨密度良好な閉経後女性においては、次の骨密度検査は、15年ほど後でよい。 2012/01/19

これに対する、科学的反論というところか ・・・ 中身見ると、DXA法だけでなく、骨塩定量の意味さえ疑ってしまうのは私だけ・・・


Bone mineral density testing: Is a T score enough to determine the screening interval?
Cleveland Clinic Journal of Medicine April 2013 vol. 80 4 234-239

Tスコアを用いた評価において、67歳以上の女性では、正常骨密度・osteopeniaの骨粗鬆症発症に関し、骨密度スクリーニング間隔が検討され、骨密度正常もしくは軽度osteopenia ( T score - 1.49 以上)なら、15年程度でよいという報告

それに対して、T scoreだけにフォーカスし、−2.5 到達時点だけを重視していると批判。
T scoreだけに注目するのではなく、臨床的リスク要素評価がより重要と批判。


DXA初回検診の必要な事例
・ 65歳以上全女性
・ 脆弱性骨折既往、骨粗鬆症1つ以上のリスク(身長低下、BMI < 20、 骨粗鬆症既往、喫煙歴、過剰アルコール摂取)を有する全女性
・ 疾患合併(e.g. 関節リウマチ)あるいは、低骨量・骨喪失の関連する医薬品 (e.g. プレドニゾロン日々投与量 5mg以上、同等量3ヶ月以上など)服用成人
・ 骨粗鬆症治療考慮された全て、骨粗鬆症治療(エストロゲンを含む)中断例全て、骨粗鬆症治療中、治療効果モニター

骨折リスク評価
例:RAX calculator : www.shef.ac.uk/FRAX.

フォローアップDXA検査推奨
メディケア( Centers for Medicare and Medicaid Services )では、2年毎
根拠は、骨塩量の有意変化はその程度だろうという判断

批判する筆者等も、どの程度のDXA検診間隔が意味ある情報提供するか、その答えはもってない。繰り返し測定で、骨折予測しうるか。少なくともT score測定の研究では、答えがでていない。DXAを用いた唯一のデータがNEJMの報告ということになる。


数限りない骨密度増加目的薬剤と、その効果を確認するために繰り返し行われる骨密度測定・・・ コストに見合う、骨折予防リスク低下効果のベストなソリューションにはほど遠いという印象しか持てない。

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