2013年2月26日火曜日

GLP-1アナログ製剤も、DPP4阻害剤も急性膵炎入院と関連

住民ベース症例対照研究で、2005年2月1日から2008年12月31日

この場合のGLP-1関連薬剤とは、exenatide(バイエッタ)だけでなく、DPP4阻害剤も含めての問題
日本では糖尿病学のリーダーがへんなため、国際的基準薬を無視して、DPP4阻害剤が実質的に第一選択とされることも多くなっているため、使用の際、注意が必要だろう。

exenatide(バイエッタ)とsitagliptin(ジャヌビア/グラクティブ)の急性膵炎入院数への影響報告

Glucagonlike Peptide 1–Based Therapies and Risk of Hospitalization for Acute Pancreatitis in Type 2 Diabetes Mellitus
A Population-Based Matched Case-Control Study
ONLINE FIRST
Sonal Singh, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-6. doi:10.1001/jamainternmed.2013.2720.


症例:平均年齢52歳、男性57.45%
症例では有意に高中性脂肪血症 (12.92% vs 8.35%)、アルコール使用 (3.23% vs 0.24%)、胆石 (9.06% vs 1.34)、たばこ依存(16.39% vs 5.52%)、肥満 (19.62% vs 9.77%)、胆道系・膵がん (2.84% vs 0%)、嚢胞性線維症 (0.79% vs 0%)、他の悪性新生物 (29.94% vs 18.05%)が多い

寄与要素・メトホルミン使用補正後膵炎入院オッズ比
30日内GLP-1ベース治療現行使用は有意に高い2.24 [95% CI, 1.36-3.68])
直近30日・2年未満使用でも同様 (2.01 [1.37-3.18])

感度分析で
直近 30 日間: (aOR 2.01, 95% CI 1.19 - 3.38, P=0.01)
直近 2 年間: (aOR 1.95, 95% CI 1.21 - 3.14, P=0.01)
使用有無: (aOR 2.02, 95% CI 1.31 - 3.01, P=0.01)


エディトリアルでは、慢性膵炎だけでなく、膵がんリスクについても言及。

いずれにせよ、長期副作用に関してはやはりまだ安全正確にされてない薬剤だけに、日本での第一選択薬的使用法は変だ。

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