2012年11月21日水曜日

高齢者:降圧剤治療後45日間は股関節骨折リスク4割増加

睡眠薬と違い、特定の薬剤ということではないようだ 

アステラスとベーリンガーの違いは無いってのは冗談だが・・・




降圧剤開始高血圧老人は、開始後45日間で、股関節骨折リスク43%増加する
(頻度相対リスク 1.43;95%信頼区間 1.19-1.72)

The Risk of Hip Fracture After Initiating Antihypertensive Drugs in the Elderl
Debra A. Butt, et. al.
Arch Intern Med. 2012;():1-6. doi:10.1001/2013.jamainternmed.469.

降圧治療開始後、起立性低血圧生じ安くなり、めまい、ふらつき、失神さえ生じる。その結果、転倒・骨折リスク増加することが考えられる。

平均年齢81歳(女性 81%)、股関節骨折既往 6%
10年間調査、1463名の大腿骨近位骨折

一般的に、すべての降圧剤種類で、IRR 1.33-1.58
ACE阻害剤 1.53 95%CI 1.12-2.10
β遮断剤 1.58 95%CI 1.01-2.48

ACE阻害剤(カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、ラミプリル)は、初期投与低血圧が記載され、静脈拡張に伴う静脈プーリングが著明となり、心拍出量低下、過度の低血圧を生じるものと思われる。

β遮断剤はアゴニスト・アンタゴニストともβ受容体数減少のため、高齢者にはもともと有効性乏しい。しかしながら、副作用は生じ安い。

日本で頻用されているARB、CCBに関しては検討が乏しい。



医家としては、高齢者の降圧剤治療開始時、転倒リスクに言及しておくことが必要

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