2012年8月16日木曜日

FDA安全性情報:小児コデイン使用による急死症例


MedWatch: The FDA Safety Information and Adverse Event Reporting Program
http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/default.htm

小児であるが、扁桃腺・アデノイドなどの手術後コデイン使用に関しFDAが警告。
疼痛緩和のための服用後死亡例を受けたもの

睡眠時無呼吸を生じる気道閉塞改善のための手術で、いずれも通常量投与で、医療関係者・親へ注意をコデインのリスクに関して喚起

コデインの急速代謝(コデイン→モルヒネへの代謝): “ultra-rapid metabolizer”は、100名中1から7名で生じ、民族によっては28名ほどに跳ね上がる。


日本人は幸いにして、 “ultra-rapid metabolizer”比率少ないようだ。だが、ゼロではないので配慮は必要。

コデインはフェナントレン環のフェノール環のメトキシ基のため,初期通過効果を強く受けることはなく,生体内利用率は 40%とされている.健康成人に 60 mg を内服させた時の Cmaxは 121±30 ng(1.2±0.8 時間後),半減期は 2.3±0.4 時間である.コデインはその約 10% が肝薬物代謝酵素CYP2D6 により脱メチル化されモルヒネに変換される.このモルヒネが鎮痛作用を発揮すると考えられている.30~40%は肝臓でグルクロン酸縫合され,7~9%はノルコデイン,4~13%がモルヒネとして尿中に排泄される.
http://www.kanwacare.jp/medicine/pdf/11.pdf


“わが国をはじめとするアジア人では、この分子種のPM頻度は0・2%前後と低いので、CYP2D6の遺伝子診断がルーチン化される可能性は対費用効果関係から考えて当面はあり得ないだろう”
http://www.e-clinician.net/vol48/no504/pdf/tailor_504.pdf



英国ではOTCとして、コデイン関連成分は禁止されている。
 (英国MHRA:コデイン・ジヒドロコデインOTC販売規制 ・・・ 日本でも強化が必要では?  2009年 09月 05日
日本では、相変わらず、“ジヒドロコデインリン酸塩”など含有が許可されており、小児用では“デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物”を代替にしているが、そのあきらかな峻別困難な状況が続いている。 

たとえば、パブロンゴールドA微粒”は同成分含有しているが、1歳以上の服用の用法用量記載がある。

こんな危険な状況を放置して、ネット販売ごり押ししようとしている業界団体および政府・・・

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